伊東 雅基先生と「脳卒中研究最前線~喪われた機能回復を目指して~」について語る


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9月のギークサロンでは スタンフォード大学 Department of Neurosurgery所属の 伊東 雅基先生をお迎えします。
伊東先生は北海道大学脳神経外科グループで診療に従事されるほか、脳卒中研究にも従事されています。例えば脳梗塞で脳内の神経回路が破壊され神経障害が残った場合に、これを根本的に回復させるために脳神経回路を再構築させるという、非常にチャレンジングな領域の研究に従事されています。
また先生は希少脳血管疾患である”Moyamoya disease(モヤモヤ病)” の研究にも従事されています。モヤモヤ病は脳に酸素や栄養を供給する動脈が詰まってしまう原因不明の疾患です。伊東先生は約2年半前からスタンフォード大学 脳神経外科Gary K. Steinberg Lab に所属され、最新のoptogenetics(光遺伝学)脳刺激療法による脳卒中治療研究と、モヤモヤ病の遺伝学的研究に従事されてきました。
これらの研究はそれぞれ、いわゆる「基礎研究」、「橋渡し研究」と呼ばれるものです。こういった医学研究では何年もかけて研究をしても何も分からなかったという結末も十分にあり得ますが、ヒトの健康に寄与できるかもしれないというやりがいのある仕事です。当日は脳卒中・脳梗塞の基礎知識や研究の最前線についてご紹介を頂き、これら研究アプローチの違いについてもお話を伺います。
アジェンダ:
• 脳卒中の基礎知識
• optogeneticsによる脳卒中治療(stroke recovery)研究について(基礎研究)
• モヤモヤ病の病因・バイオマーカー研究について(橋渡し研究)
• 「基礎研究」「橋渡し研究」「臨床研究」における、研究アプローチの違い
スピーカー:
伊東 雅基 (いとう まさき)先生
2003年 筑波大学医学専門学群卒業、医師免許取得
2009年 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医
2010年 日本脳卒中学会認定 脳卒中専門医
2012年 北海道大学大学院 医学研究科 博士課程(医学)修了、同客員研究員
2014年 北海道大学病院 脳神経外科 医員
2015年 スタンフォード大学脳神経外科 客員研究員
2016年〜現職
日本学術振興会海外特別研究員
スタンフォード大学ポスドク研究員
• Steinberg Lab Members (https://med.stanford.edu/steinberg-lab/people.html)

伊東 雅基先生と「脳卒中研究最前線~喪われた機能回復を目指して~」について語る